【公式】Passatempo Para Dois『Vento Maduro ブラジル音楽への憧憬、晩夏の風にのせて…』のアルバム解説 | ワールド | 音楽

1. Bitter Melon  -ビターメロン > 5:05

ビターメロンは、苦瓜(ゴーヤ)のこと。
アマゾンをはじめとする南米のインディオの間では、民間療法の万能薬として古くから重宝されてきた植物だ。

軽快なシェーカーにのって、少しタメのあるギターのバチーダ、カホンのビートが絡み合う。

ミクソリディアン・モードで作られ演奏されている割に不思議とモード感のない、メロディアスなサウンドに仕上がっているのは、ポップな旋律ゆえのマジック。野性的で躍動感に満ちた1曲。

 

2. Meu mentira, sua verdade  -ぼくのウソ、彼女のホント >3:05

めまぐるしく移り変わるテンション・コードにのせて、軽快なメロディが疾走する。
短く明るく印象的なナンバー。

騙し騙され、傷つけ傷つき、それでも続いていく人生の、

とどまることの無い時間と都会生活のスピード感を音楽で表現しているといったところだろうか?

 

3. E meu prazer que eu posso lavar sua cuecas  -あなたのパンツを洗える幸せ  >3:10

奇妙なエフェクトの利いたフルートのリフから始まるこの曲は、作曲者が湘南を中心に活動するブラジル音楽のインスト・トリオ “risaBarroca” のために書き下ろした曲。

元々、パンデイロをフィーチャーした曲であったが、ここではシェーカーとカホンで演奏されている。

ある男性が一緒に住んでいる若い女性のパンツを、よく晴れた日に庭に干しながら、しみじみと幸せを感じている光景を曲にしたもの、だそうだ。

 

4. Deixa, dança  -踊らせといてよ >3:31

アルバム中、唯一フルート以外で演奏されている曲がこれ。ウィンドシンセの味のある音色が曲想に妙にマッチしている。

この曲も、 “risaBarroca” のレパートリーで、本来はフォークフルート(民族笛)で演奏されていたもの。

ここでも、その笛を使用して収録される予定だったが、リハーサルで録音したウィンドシンセのヴァージョンが思いのほか良かったため、そのまま収録された、という経緯がある。

途中、指示の声や思わず出た掛け声なども入り、臨場感は抜群。
生きた音楽の醍醐味がここにはある。

 

5. Tropeiro  -奥地探検隊 > 2:53

トロペイロとは、アマゾンの奥地探検隊のこと。

アフロサンバのフレーバーで、しかし少しフォークロック的で同時にジャジーな味付けも施された、短いながら濃密な小曲。

途中、何度か挿入されるアウトビートなリフが、ジャングルの奥地で遭遇する想定外の出来事を連想させ、荒々しく突き進むフルートのソロが、探検隊員の苦闘ぶりを描き出す。

シンプルで美しい旋律が、一編の詩のように、爽やかな印象を残す。

 

6. Por que ele chorou? -なぜ彼は涙するのか?  > 3:13

男の涙の理由はさまざま。
どうして彼は泣いているのだろう?とザワつく彼女の心。

知りたいけど、分かり合えない男女の溝のようなものを短調長調がめまぐるしく入れ替わるショーロに仕立てたもの。女々しい男を描いた曲の多いブラジルものを得意とするT.Odaらしい着想だ。

カホンに重なるのは、アラブの打楽器・ダルブカ。実はダルブカはブラジルの、特に貧しい移民たちの間では比較的ポピュラーな打楽器。

小さい頃からなじみがあり、叩けるというブラジル人も意外に多い。

 

7. Tempestade -嵐  > 4:47

嵐、というタイトルのこの曲。サビでは、一瞬の晴れ間を感じさせる曲調に転換するものの、またすぐに心を波立たせる激しい嵐の只中に戻る。

湿気を含んだ暑い空気、低気圧特有の晴れない心、雨風の強さが運んでくる得もいわれぬ不安。
サンバ風のビートにのった、Emの大きく広がりのある旋律とパッショネイトなソロ、うねうねと這い回るギターのリフが相俟って、PPDの持ち味ともいえる独特の世界観を描き出す。

 

8. Adeus Fogos -送り火  > 5:32

せつなくもロマンティックな旋律に彩られたワルツ。ブラジルには、こうしたキレイなワルツが実はたくさんあるんですね。

途中に挿入されている既存の佳曲 『Sem mais adeus』(これ以上のサヨナラはなしで)は、通常ワルツではなくツービートで演奏されるものの、実際には8/6で演奏すると違和感無くハマる譜割りで書かれた曲。

ブラジルのミュージシャンたちは本当に口マンティック。愛の詩、哀愁に満ちたメロディ、心に染みる語り口。心にひっかかるその音楽には多くの人が魅せられる理由があります。

PPDの音楽も、そういったブラジル音楽のコアなエッセンスと彼らのワイルドで情熱あふれるメンタリティを踏襲しつつ、オリジナルなサウンドに再構築したもの。単なるコピーでなく、自分たちのものとして、リスペクトとシンパシーをもって演奏する彼らの自然なアプローチに注目だ。

 

品番 iota-025
配信開始日 2020.08.31
収録曲数 全8曲
収録時間 31:10

 

 

栗沢右近 [a.k.a. Euzinho](文筆家・詩人・作詞家・訳詞家、ブラジル音楽演奏家)

官報向け記事の執筆から、某音楽月刊誌のCDレビュー、音楽エッセイ、大手音響メーカーの社外アドバイザリー・スタッフなど幅広いキャリアを積み、自身の事務所『聖韻房』を設立。某ゲーム音楽作曲家のサントラ盤のため、英国のコーラス隊向けにラテン語詞を作成。古ケルト音楽、特に13世紀スペインのアルフォンソ賢王編纂による『聖母マリアの聖歌集』から数曲に日本語詞を付して現代に蘇らせるプロジェクト、現代のトラッド、スコティッシュワルツなどに日本語詞を付すプロジェクト、など数々の仕事を残す。世界の民族音楽を演奏する日本人音楽家を集めた企画CD、MundoMusicoにて、栗沢右近の世界と銘打ったアルバムが発売されたり、ライヴで特集が組まれたりと一部ミュージシャンの間では知る人ぞ知る存在。日本語、英語、ブラジル・ポルトガル語、スワヒリ語、教会ラテン語による作詞を得意とする。

https://www.facebook.com/ukonkurisawa

 

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【鎌倉の街からワールドミュージック】

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湘南の腹ペコミュージシャンは、みーんな大好き。江ノ島電鉄線・鎌倉駅より徒歩2分にある、隠れ家的なカフェ・ワンダーキッチン(WanderKitchen) のマスターの、民族音楽レーベル『Tacto Rustico』の作品を、studio iota labelより一挙250曲リリース!

第三弾は「Vento Maduro ブラジル音楽への憧憬、晩夏の風にのせて…」「Hip Trip 熱き歌への想い、湘南の風にのせて…」で検索!

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【studio iota label】

日本の音楽レーベルstudio iota labelではCDの制作・販売、WEBコンテンツの発信、企業のWebライティング、動画BGM製作、アーティストやお店などの写真撮影、作曲・編曲事業、レコーディング・ミックス事業などを行っています。

 

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